● Bun-sanの秘密(8)実は子どもたちが好き

 昨日のスポーツの話と少々似たお話です。かれこれ
5~6年、小学校のバスケットボールのコーチをやっ
ています。息子がバスケを始めたのをきっかけに、毎
週末一緒に体育館に行っていたのですが、ある日バス
ケ部の監督が私のところに来て『どうですか、一緒に
バスケやりませんか?』と言いました。
 最初は、成人の部があって、プレイヤーとして誘わ
れたのかな、と思ったのです。よくよく話を聞いてみ
ると、どうやら子どもたちにバスケを教える指導者に
なってくださいという事だった。バスケの経験なんて、
中学の部活でちょっと齧ったくらいで、殆ど経験が無
いに等しかったので、丁重にお断りしたのだが、一度
ゆっくり話を聞いて欲しいと言われ、後日お会いする
事にしたのである。
 監督曰く、バスケの指導者がバスケ選手であったか
否かはなんの関係もない。むしろ、非経験者をスカウ
トしたいのだと。彼のヴィジョンは強烈なインパクト
を持ったバスケ選手を小学生のうちから養成すること
ではなく、地域のコミュニティと連携し、運動を全く
やらない子どもや、塾ばかり通わせる学力偏向主義の
保護者を何とかしたいというものだった。バスケは雨
が降っても体育館でできるし、たまたま自分が中学・
高校でやっていたスポーツだから採用したという。監
督自身も大学時代はアメフト部で、数年前まで母校の
学習院でアメフト部のヘッドコーチをされていたとい
う、変わった経歴だった。
 私は、子どもをとりまく環境や、運動能力が低下の
一方を辿る現代社会の問題など、監督の話に共鳴し、
コーチを引き受けることにしたのです。これが、なん
ちゃってコーチの始まりです。
 コーチを始めて、子どもらに色んなことを教わりま
した。教えることよりも教えてもらうことが多いとい
うことに気づき、その感覚に驚きと、かつて無い経験
をもらった様な気がします。子どもは地球の宝、自分
の子どもも人様の子どもも、分け隔てなく、育て育て
られ、そんな世界を新鮮に見つめるきっかけになりま
した。今は、そんな子どもらと一緒に体育館で毎週末
を過ごすのが楽しみです。
 いつまで体力が持つかわかりませんが、今の監督の
年齢をこえるまで、子どもらと向かい合っていきたい
と思っています。
#088 Bun-san:Desperation Graphics http://desperation-gr.petit.cc/