現像

東京国際映画祭のチラシを持って
写真店に行ってきました。
地元の駅ビルにあるスーパーの、
片隅で営業しているお店です。
映画祭で上映する『ひとつの歌』は
ポラロイド写真を撮る青年の物語です。
3年前から、この脚本を書き始めました。
プロデューサーと話していて、
写真を廻る物語にしようと決まったからでした。
そのころ自分は写真について
ほとんど何も知りませんでした。
カメラを持っていませんでしたし、
普段も、旅行に行ったりするときも、
写真を撮る習慣がありませんでした。
脚本を書くにあたって知っておかないとと思い、
ポラロイドカメラを購入して
毎日撮ってみることにしました。
たのしくなって、撮りすぎました。
当時、すでにポラロイドフィルムの価格は
高くなっていて、財布が苦しくなったので、
35ミリフィルムのカメラに代えて撮るようになりました。
デジタルカメラにしなかったのは、
ポラロイドカメラを使うときにもある、
フィルムを装填する過程を
大事にしたかったからだと思います。
一眼レフカメラに代えてからは、
フィルムがちゃんと噛んでいなくて、
撮ったつもりの写真が撮れてない、
ということが度々ありました。
あのときの落ち込み方ったらありませんでした。
36枚の、あるはずのものがない、というショックは
癒すのに時間がかかります。
フィルムは、現像しないと、写真になりません。
駅ビルのスーパーに入ってすぐのところにある
写真店に出してみることにしました。
写真を撮るのがたのしくなっていたので、
毎日のように通いました。
店長も覚えてくれて、フィルムをサービスでくれたり、
露出のことを教えてくれたりしました。
三脚を持ち歩いてないときの、
カメラの簡単な固定の仕方も教えてくれました。
どういうやり方かは内緒です。
そのころ撮りためた写真を
せっかくだからと思って
ネットで見つけたコンテストに応募したのが
前回の日記にも登場している
monogramと知り合うきっかけになりました。
monogramの2階ギャラリーで
個展を開いたときの写真も、
その店長が現像とプリントをしてくれました。
一枚一枚、ほこりを取って、
丁寧に作業してくれました。
個展にも駆けつけてくれて、
その道中のドキュメンタリーのような
フォトブックを作ってプレゼントしてくれました。
映画のことも応援してくれています。
しばらく東京を離れていて
映画祭のことをお知らせできていなかったので、
今日、チラシを持って伺いました。
パチパチと、拍手をしてくれました。
写真を撮ってもいいですかとお願いしたら
チラシを持って、こたえてくれました。
詳細ページを開いてくれたので、
なんのチラシか分からないところが好きです。
#146 杉田協士 ひとりの歌 http://kyoshi.petit.cc